人と環境にやさしい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<お問い合わせ>

 

○ 石けんの歴史

 

紀元前3000年代のものとされるシュメール(バビロニア南部の地名)の粘土板に、薬用としての石けんの事がその製法とともに記されています。また、ローマ時代の初期(約3000年前)サプルの丘でいけにえの羊を焼いて神に供える風習があり、したたり落ちた脂と木の灰(アルカリ性分)が混ざって自然に石けんができ、これが土にしみこんでいました。この土は人々から汚れを落とす不思議な土として大切にされました。この地名のサプル(Sapo)がソープ(Soap)=石けんの語源と言われています。石けんは、ヨーロッパで12世紀頃から生産されるようになりイタリアのベネチア、フランスのマルセイユなどを中心としてオリーブ油を原料に石けん工業が発展していきました。18世紀に入ってから海水から苛性ソーダを取り出す方法が開発されて、以降石けんは大量に普及しました。日本に石けんが渡来したのは、室町時代でポルトガル語のサボンがなまってシャボンという名称が長く用いられてきましたが、作られるようになったのは、明治5年頃からです。

 

 

 

○ 石けんとは

 

石けんは、天然油脂(動植物の油)に強いアルカリを化学反応(ケン化)させたものです。 水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)で反応させたものが「脂肪酸ナトリウム」、 水酸化カリウム(苛性カリ)で反応させたものが「脂肪酸カリウム」です。 脂肪酸ナトリウムは固形や粉の石けん、脂肪酸カリウムは液体の石けんにむいています。

 

 

 

○ 石けんの製造方法 @(「ケン化法」と「中和法」)

 

石けんの製造方法は「ケン化法(油脂鹸化法)」と「中和法(脂肪酸中和法)」の2種類が一般的です。「ケン化法」の事を「釜炊き製法」とも呼びます。「コールドプロセス製法」も「ケン化法」の一種です。

 

「ケン化法」は牛脂、ヤシ油、オリーブ油などの天然油脂と苛性ソーダを反応させて石けん素地をつくります。

「中和法」は脂肪酸(天然油脂を科学的に分解処理しもの)に苛性ソーダを加え中和して石けん素地をつくります。

「ケン化法」は職人の経験とカンが必要となる製法でこだわりの石鹸に、「中和法」は大量生産に向いています。

 

 

 

○ 石けんの製造方法 A(「枠練り法」と「機械練り法」)

 

「ケン化法」もしくは「中和法」で作られた石けん素地を、次の工程で「枠練り」または「機械練り」の方法によって固形石鹸に加工します。

「枠練り法」はまだ暖かい石けん素地を大きな枠に流し込んで自然乾燥させ、固まった石けんを使いやすい大きさにカットして作る方法です。

「機械練り法」はチップ状に乾燥させた石けん素地を機械で均一に混ぜ合わせ、型にはめて作ります。

石けんの塊から斬り出す「枠練り法」と機械でこねて固める「機械練り法」では石けんの結晶に違いが見られます。「機械練り法」で作った石けんがすぐに溶けてなくなってしまうのに対して「枠練り法」で作った石けんは長持ちします。(イメージ的には固形の砂糖の「氷砂糖」と「角砂糖」に似ています。)

「機械練り法」は大量生産に向いていますが、「枠練り法」は手間がかかり大量生産には向いていません。

 

 

 

○ 界面活性剤とは

 

界面活性剤とは、物と物の表面(=界面)同士を混じり合わせる働きのある物質の総称です。石けんや合成洗剤は、水と油を混じり合わせる界面活性剤の働きにより汚れを落とします。純石けん分(脂肪酸ナトリウム・脂肪酸カリウムなど)も界面活性剤の一種です。

 

 

 

○ 石けん・複合石けん・合成洗剤の法律上の区分

 

石けんと合成洗剤は、汚れを落とす成分(界面活性剤)の種類及びその量によって区分されています。 純石けん分(脂肪酸ナトリウム・脂肪酸カリウムなど)以外の界面活性剤を含まないものを石けんと呼び、含有する全界面活性剤のうち純石けん分以外の界面活性剤が洗濯用で30%以下、台所用で40%以下のものを複合石けん、含有する全界面活性剤のうち純石けん分以外の界面活性剤が洗濯用で30%以上、台所用で40%以上のもの合成洗剤と呼びます。

 

 

 

○ 石けん(脂肪酸ナトリウム・脂肪酸カリウムなど)と合成洗剤(その他の界面活性剤)

 

衣類の洗濯を行う時に使われる洗浄剤には、汚れを落とす働きをする界面活性剤の組織構造・性質の違いから石けんと合成洗剤との2種類に分類することができます。合成の界面活性剤を作る研究は19世紀に始まり、現在普及している合成洗剤に使われている界面活性剤は第二次世界大戦中又はその後に発明され、水環境の問題や人体に対する安全性についての議論を引き起こし、今もなお発展途上にあります。一方、石けんには5000年にも及ぶ歴史があり、石けんを幾世代にもわたって使いつづけても害が起きないことが経験上証明されています。

 

 

 

○ 石けんと合成洗剤の生分解性

 

界面活性剤の生分解性は一次的生分解と究極的生分解とに分けられます。一次的生分解とは界面活性剤分子の一部が変化を受けて界面活性剤としての機能を失う程度の分解をいい、究極的生分解とは二酸化炭素、水などの無機物にまで分解されるか、微生物に取り込まれて菌体内成分に変換されることをいいます。自然に対する影響に関しては、究極的生分解性が、人体に対する影響に関しては、一次的生分解性が関係していると考えられます。

 

 

 

○ 石けんと合成洗剤の一次的生分解性

 

石けんは洗剤と比べて泡切れが良いといわれますが、石けんは薄まれば瞬時に界面活性機能を失うのに対し合成洗剤は薄まっても薄まったなりに界面活性機能を持ちつづけます。一見石けんより洗剤の方が有能のように思われますが、洗濯物をいくらすすいでも合成洗剤は衣類に残り、お肌を刺激しつづけるのです。丈夫な肌の持ち主には、あまり影響しないのでしょうが、アトピーアレルギーやデリケート肌の方には大きな問題です。

 

 

 

○ 石けんと合成洗剤の究極的生分解性

 

究極的生分解性に関しても、石けんはとても速いのですが、石けんと同じ程度に究極分解の早い合成界面活性剤も、最近は増えてきました。しかし、価格面とかいろいろ問題があるのでしょうか、まだまだ「LAS」や「AE」など、石けんと比較した場合、遅いといわれている界面活性剤を使った商品が主流のようです。

 

 

 

○ 洗濯用粉石けんに配合されている炭酸塩の役割

 

石けんを水に溶かすと弱アルカリ性になりますが、汗や食べ物の汁など、汚れには酸性のものが多いので、汚れた衣類を石けん液に入れると、中和されて、せっかくの石けんも効果がなくなってしまいます。炭酸塩は、水に溶かすとアルカリ性になるのですが、少しぐらい酸を加えても、pH(アルカリ性の強さの程度)があまり変わらないという性質があります。 温泉などに含まれていて、天然にある物質ですが、それ自体にも洗浄力があるので、古くから綿布の洗濯に使われてきました。この炭酸塩を石けんに加えて洗濯すると、酸性の汚れが溶け出しても、pHがあまり変わらないので、石けんの効果が落ちません。その上、炭酸塩自体にも洗浄力があるので、石けんと助け合って抜群の洗浄力を発揮します。

 

 

 

○ 「液体石けん」と「粉石けん」の洗浄力の違い

 

液体石けんの石けん分(脂肪酸カリウム)の濃度を高くすると洗浄力も高まる反面、常温で固まってしまします。液体石けんとしての使い勝手を考えると、石けん分30%が配合率の上限となります。また、液体石けんには粉石けんに使われる炭酸塩のような良い(価格的にも手ごろで使い勝手や安全性の高い)アルカリ剤がないため洗浄力という面では粉石けんのほうが上です。

 

 

 

○ 石けんと合成洗剤の洗浄力の違い

 

合成洗剤には汚れを落とす成分である界面活性剤のほかに洗濯物を白く見せるために漂白剤や蛍光増白剤を配合しているものも多く、単純に比較することはできませんが、洗浄力という面では個々の商品に関しては多少の違いはあっても正しく使用すれば石けんも合成洗剤も十分な洗浄力を得ることができます。ちなみに蛍光増白剤とは染料の一種で、太陽光のなかの目に見えない紫外線を吸収して、目に見える青色の光(蛍光)を放出する物質です。青色の光が白布の黄色みをうち消し、見た目に白さが増して見えます。つまり、洗濯物に白い色をつけるためのものです。

 

 

 

○ 色物の衣類につく白いカス

 

洗濯物につく白いカスは、「溶け残りの石けん」、「くず取りネットで取りきれなかった細かな繊維や汚れの再付着」や「石けんカス(金属石けん)」です。「お肌と地球の簡単ラクラク粉石けん」は、従来の石けんと比較して、(当社従来品比)約3倍の溶解性を持っており、溶け残りの心配が極めて少なくなりました。

 

 

 

○ 石けんカス(金属石けん)とは

 

石けんと水道水中のカルシウム、マグネシウムがむすびつくと、水に溶けない金属石けんができます。これは、通常石けんカスといわれているもので、洗浄力はありません。お風呂で石けんを使うと、垢のように洗面器に浮いてくるものがそうです。水道水に石けんを入れると、その中のカルシウム、マグネシウムすべてが石けんとむすびつき、金属石けんになります。余った石けんのみが、界面活性力を持ち、石けんとしてはたらきます。日本はよく軟水といわれ、ほとんどの地域が、きわめて軟水〜やや軟水の等級に分類されます。しかし、日本の中でも、比較的硬水の地域もあります。洗濯石けんの箱に書いてある標準使用量はめやすになりますが、軟水の地域ではそれよりも少ない量で洗濯することができ、硬水の地域では、より多くの石けんが必要になります。しかし、十分な量の石けんをしっかり泡立てて使うようにすれば、石けんカスは汚れとともに流され、特に問題になることはありません。(石けんカスが気になるのは石けんの使用量と一度に洗う洗濯物の量に問題があると思われます。)

 

 

 

○ 石けんと合成洗剤の仕上がり

 

合成洗剤には汚れを落とす成分である界面活性剤のほかに、色を白く見せるための蛍光増白剤や柔らかく仕上げる為の柔軟剤等々、色々な成分を配合したものがあります。「お肌と地球の簡単ラクラク粉石けん」を含め一般的な粉石けんにはそのような成分は配合されておりませんが、自然の白さにふっくらと洗い上げます。(柔軟剤の必要がありません。)

 

 

ページTOPへ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Copyright SHIRAI SEKKEN CORPORATION. All Rights Reserved 免責事項 プライバシーポリシー